何も誇れぬ人生の記録

『ぼくは何も誇れないのが誇りだな』沼田真佑、影裏より

映画と小説における文法的な区切り

映画

カット(ショット)……カメラのスイッチを入れてからスイッチを切るまで。

シーン(場面)……いくつかのカットのまとまり。基本的に場所で区切られる。

エピソード(小話)……いくつかのシーンのまとまり。

シークエンス……いくつかのエピソードからなる意味のまとまり。(例えば、逃走シークエンスなど)これらのシークエンスの積み重ねで一つの映画作品が出来上がる。

創作においては、シークエンス単位から考えていく。

小説

段落……(一人とは限らず複数人かもしれない)意識・描写・叙述の一つのまとまり。あまり厳密にカット割りと対応させて考えるのは息苦しくなると思う。これで一応一単位としてまとまってるな、と作者が思えばそれが段落になる。

段落がいくつか集まり場面になることが多いが、複数の場面が一段落に入ることもあるかもしれない。「小説は自由に書いても良い」と意外にも森鴎外が言っている。

ただ基本的には小説の場合もシークエンス単位から考えて段落にしていくのがやりやすいと思う。