何も誇れぬ人生の記録

『ぼくは何も誇れないのが誇りだな』沼田真佑、影裏より

出来事の文学と表象の文学

前者はアメリカ文学に多い。例、オースター、ヴォネガットブコウスキー、チャンドラー。

後者はフランス文学に多い?例、フローベール

この世界で人間が体験するものは、出来事と表象でどちらも対等だと思う。しかし自分が好きなのは表象かな。表象を描く文学はいかにして構成されるか?

表象を徹底的に描写する文学では、互いの表象をどう関係付けるのか、どう行ったり来たりして表現するのかといった問題が出てくる。これを克服するためにフローベールが編み出したのが、自在に登場人物に憑依していく文体、自由間接話法だ。